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手のひらで感じた“革” |
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路上商人を見ているうち「あぁ、僕のやりたいことはこういうことかもしれへん」はっきりと確信を持てたわけではなかったが、胸の中にモヤモヤと創作に対する熱意が生まれていた。
「もともと手先は器用やったし、高校時代に彫金工房でアルバイトもしてたから、何かを作るっていう作業は好きやった。勉強そっちのけにして路上で商売するようになるのに時間はかからんかったね」
古銭を安く手に入れ、それに少し細工を施して、指輪やピアスなどのアクセサリーを作った。アクセサリーは女性の間で飛ぶように売れ、多いときで1日10万円近くも稼ぐことがあった。
「商売し始めると、僕より前から商売をしている人とも仲良くなるでしょ? 革製品と出会ったのはそのとき。路上商人の先輩に革のバッグを触らせてもらった瞬間“これや!”と思った。彫金よりもなによりも僕の手にフィットしたんですわ」 |
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≪分類≫
創作目
革バッグ製作科
≪生息地≫
大阪・南久宝寺
≪年齢≫
53歳
≪分布≫
神出鬼没
≪活動時間≫
9時〜18時
≪好物≫
音楽
≪相棒≫
4度盗まれても帰ってきたマウンテンバイク
≪天敵≫
具の多い味噌汁
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