関西人間図鑑  【第20回  

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中高年でも大丈夫
「沈没船を写真に残して世の中になにかを訴えよう」と声高に叫んだりはしない。たしかに講演会に呼ばれ、各地で沈没船や水中慰霊祭の様子をレポートしている。だが、基本スタンスは「スキューバダイビングが好きなおっちゃん」。だから、くだんの86歳の男性にダイビングの手助けをした。
「ダイビングはあんまり筋肉を使わないから、中高年でも意外とOKなんよ」
 今年の9月、旧日本海軍工作船『明石』が沈むパラオ沖へ遺族とともに出発する。現地では慰霊祭を行なう予定だ。一カメラマンのライフワークとして始まった沈没船撮影の旅は、戦争の傷を負った遺族や元軍人たちを深い闇から目覚めさせる光となって、これからも続くのだろう。
■04年8月1日掲載。データなどは掲載当時のものです。


 


≪分類≫
潜水目 
カメラマン科

≪生息地≫
大阪市港区築港

≪年齢≫
67歳


≪分布≫
南太平洋

≪活動時間≫
24時間

≪好物≫
行進曲

≪相棒≫
ダイビング用具

≪天敵≫

 
取材・文/細山田 章子