関西人間図鑑  【第19回  

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一度も思ったことは
 喜怒哀楽、春夏秋冬、花鳥風月を10本の指で表現する男が大阪にいる。ギター1本でオーケストラのような音色を奏で、ジャンルの広さ、MCの上手さに加え、気さくで飾らない人柄がライブに訪れた人々を虜にしてきた。2002年にメジャーデビューして以来、国内にとどまらず、世界の音楽界に新たな旋風を巻き起こしている天才肌のギタリスト。
「自分が天才だなんて、一度も思ったことありません」穏やかだった表情を一変させて、キッパリと言う。
「努力と執念でここまできたんです」
 自分の価値を“天才”のひと言で済ませられるのは、複雑な気持ちなのだろう。そんな感情を静めるためなのか、抱えているグレーベンの弦をしなやかに指ではじいた。


 


≪分類≫
アコースティック目 
ギタリスト科

≪生息地≫
大阪市

≪年齢≫
36歳


≪分布≫
ステージ

≪活動時間≫
昼過ぎ〜夜明け

≪好物≫
母の手作り「プリプリ海老ギョウザ」

≪相棒≫
グレーベン(愛用のギター)

≪天敵≫
禁煙空間

 
取材・文/北村 守康