関西人間図鑑  【第16回  

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夢に向かって真っしぐら
 プラネット映画祭の上映を機に、全国区になった監督も少なくない。
「他人の夢を応援することは、僕にとって自分の夢に向かって突き進むことなんですよ」
 2杯目のコーヒーを飲み干しながらしみじみと言う。
「人生に意味なんてない。だから意味をつけるしかないんです」
 まるであり難い説教を聞いている気分になってきた。
「僕は学んだことを他人に伝えるのが好きなんですね」
 たしかに、専門学校やセミナーの講師なども精力的にこなしているのは、“人に伝えたい”というおせっかいパワーの仕業だろう。
「親にはそんな仕事はやめろと言われていますが、今やっていることはきっと坊主の仕事に役に立つはずです」
 視線の先にはやっぱり寺がある。小学生のとき、泣く泣く作文に書いた将来の夢。
「立派なお坊さんになりたい」
 その夢に向かって、イベントプロデューサーはコツコツと準備をしている。
■04年4月1日掲載。データなどは掲載当時のものです。


 


≪分類≫
イベントプロデューサー目
浄土真宗科

≪生息地≫
西淀川区姫島

≪年齢≫
33歳


≪分布≫
扇町界隈、仏壇の前

≪活動時間≫
9時〜15時
16時〜翌2時

≪好物≫
B級グルメ

≪相棒≫
ボランティアスタッフ

≪天敵≫
口だけで行動しない人

 
取材・文/北村 守康