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人生こんなんでエエんかなぁ…… |
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大学受験はことごとく失敗した。地元で盛んな小菊栽培のアルバイトをしながら、毎年、恒例行事のように受験に挑んだが5年連続で失敗を更新。
「いつものように小菊に水をやって、のどかな田園風景に目をやりながら、澄んだ空気を胸いっぱいに吸い込んでました。青空には鳥が優雅に舞っていて、すごく気持ちよかった。けど、『これでエエのかなぁ』とふと思ったんです」
今度こそ! と大学受験に再再再再再度のチャレンジ。アルバイトをやめて本腰を入れた甲斐あって、ついに桜を咲かせた。
「せっかく入った大学なんで、ダラダラと送りたくはなかった。部活は絶対しようと考えてました」 ところが、学内をいくら歩きまわっても勧誘の声はかからなかった。
「歳も歳だし、老け顔でしたからね(笑)。ようやくチラシをボクに渡してくれたのが新聞部やったんです」
24歳の新入生は、年下の先輩たちに囲まれて新聞制作に精を出した。 |
舞台直前の適度な緊張感がサイコーなんです |
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「周囲との年齢差は気にならなかった。自分が気にするほど、他人はボクを意識しませんからね」
新聞部では、学内にある劇団の舞台をよく記事にした。とり憑かれたように演劇を観まくった。
「ある舞台を観に行ったら高校の同級生が出ていて、アイツにできるんやったらボクにもできるんとちゃうか」
それがきっかけとなり、大学3回生のときに劇団へ入り、初舞台を経験した。それ以来、30もの作品に出演。
「なさけない男」を演じさせたら天下一品と言われるまでに成長した。
「舞台の裾で出番を待つ、なんとも言えない緊張感が大好きなんです。襟首のあたりがチリチリしてね」
まるで別のスイッチが入ったように生き生きとした目で話しはじめた。
「ある有名企業の内定をもらっていたんですが、就職しませんでした。親には泣かれましたけど……」
30歳目前の新社会人は、それでも芝居の道を選んだ。 |
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≪分類≫
劇団camp.06目
座長科
≪生息地≫
竜田川のほとり
≪年齢≫
36歳
≪分布≫
スポットライトの下
≪活動時間≫
7時〜翌2時
≪好物≫
パソコンいじり
舞台小道具作り
≪相棒≫
台本
≪天敵≫
フリートーク
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