Since 【第2回  

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4 社長室の宝物
「“すし”はアメリカ人も知っているポピュラーな日本語。2文字って覚えやすいのかなと思って、店の名前を『くら』にした」関東への出店を果たした今、アメリカへと目を向けている。品質管理にはきびしいアメリカのこと、かならずくら寿司のやり方は受け入られると信じているからだ。
 思い入れの品を撮影させてほしいとお願いすると、パソコンのキーボードのようなものが現れた。「20年前のパソコンや。食材の仕入先近くにあったおもちゃ屋で1万円やった。これで原価計算したもんや」と懐かしそうにみつめる。キーボードとハードディスク、プリンタ一体型のパソコンは、今も社長室に鎮座している。
「資料館をつくろうと思ってるんや。1号店のベルトコンベアと一緒に、これも置きたいな」
くら寿司のツボ
添加物をいっさい使わないすしめしと、化学調味料・人工甘味料・合成着色料を使用しない食材のみで寿司をつくる回転寿司チェーン店。
■03年6月1日掲載。データなどは掲載当時のものです。


 
≪KEY PERSON≫

田中 邦彦氏(52歳)

≪PROFILE≫

1951年岡山県生まれ。
実家が青果業を営んでいたこともあり、子供のころから商売に憧れる。高校卒業後、大学進学のため大阪に。食品メーカーの営業を経て、1977年テイクアウト寿司店を堺市にオープン。1984年、回転寿司「くら寿司」1号店を堺市中百舌鳥にオープン。

≪COMPANY DATA≫

●創業●
1977年5月

●設立●
1995年11月

●事業内容●
回転寿司「くら寿司」の経営

●所在地●
堺市深阪1035-2



 
取材・文/細山田 章子  写真/滝沢 稔