Since 【第23回】
| ５ ゴールなき顧客満足 |
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| 松本さんのもとには切実な要望が日々、寄せられている。現在も、筋ジストロフィーの夫を持つ女性から、指が動かなくなっても動かせるマウスがほしいという相談を受けているところだ。 「パソコンだけが夫の楽しみなのに、という奥さんの気持ちに触れると、なんとかせなってね。今、センサで反応するマウスを開発しているところです」 “なんとかせな”。その言葉の根底にあるのは、人を喜ばせたいというイベントプロデューサーのプロ意識かもしれない。 エムクリエイトのマウスはパソコン周辺機器というよりも、小さな子供が遊ぶおもちゃのような温もりを感じる。それは使い手の切なる願いと、それに応えたいという、作り手の情熱が詰まっているからなのだ。 これからも何千、何万通りものカスタマイズ機がユーザーとの対話の中から生まれるだろう。 |
| エムクリエイトのツボ 障害者用のマウスを企画・製造・販売。国内に障害者用マウスのメーカーは数社あるが、カスタマイズでき、完全オーダーにも応えられるのがエムクリエイトの強み。価格は他社製が２〜３万円であるのに比べ、８万円代と2倍以上だが、障害者情報バリアフリー化支援事業の対象機器に認定されているため、商品価格に対し３分の２の補助金（上限10万円）が給付される。この制度を利用すると、他社製とほぼ同価格で購入できる。 |
■05年5月3日掲載。データなどは掲載当時のものです。 |
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PERSON≫ |
取材・文／細山田 章子 写真／小島義秀