Since 【第22回  

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4 着物の女性
 「僕が届けたいのは花だけじゃなくて、その花を愛でる気持ちなんですよ」
 着物の帯をラッピングとして使うのも、花を楽しむための演出だ。
「綺麗な着物を着て、ピンと背筋を伸ばして歩く女性がね、一瞬、胡蝶蘭と重なって見えたんです」
 着物の帯を使うというアイデアが浮かんだのはその瞬間だった。帯の生地卸業者と直接交渉し、胡蝶蘭の鉢に合う帯を特別に発注した。
「着付けの仕方なんてわかりませんからね。百貨店の着物着付け教室なんかをこっそり見ながら覚えたんですよ」
 ただ巻くだけのラッピングではなく、女性に着物を着せるように優しく帯を締めていく。一つひとつの胡蝶蘭を丁寧に着付ける作業は時間がかかるが、しかし、 “花を魅せる”ための努力は惜しまない。


 

≪KEY PERSON≫

浮城 隆氏(39歳)

≪PROFILE≫

[出生・出身地]
1974年 福岡県北九州市

[趣味・特技]
息子と遊ぶこと

[座右の銘] 
たゆまざる変革


≪COMPANY DATA≫

●創業●
2004年3月

●設立●
2004年12月

●事業内容●
胡蝶蘭の販売・配達

●所在地●
大阪市淀川区東三国12‐24‐305

 
取材・文/國澤 汐  写真/小島義秀