Since 【第19回  

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2 入り口
 商売のノウハウもなければアイデアもない。ムダに時間ばかりが過ぎていく日々を救ってくれたのは、グルメ杵屋の椋本彦之氏との出会いだった。
「スーツに高級車で出向いた私に向かって、『酒屋やったら前掛けしめてがんばるもんちゃうんか』。これが第一声でした」
 商売のイロハを習いに行って、商売人の原点を叩きつけられた。目が覚めた。
「人が育たんかぎり、会社は成長しない」
 椋本社長の教えを基に、「人間力」経営がスタートする。まず、お客様のために「小松屋のお約束」を打ち出した。
「サーバ洗浄のお手伝い」「ガスの目盛りチェック」など、その数は16項目にものぼる。
「ちょっとしたことなのに、ゴミ拾いを365日続けることは難しいですよね。でも、やり続けることが大切。週間化から習慣化へ切り替えるんです」
 誠心誠意尽くすことで、今では年商20億円を売り上げるまでになった。


 

≪KEY PERSON≫

藤田 牧雄氏(39歳)

≪PROFILE≫

[生年・出身地]
1965年 松原市

[趣味・特技]
「なぁんも、ないなぁー」

[座右の銘] 
脚下照顧


≪COMPANY DATA≫

●創業●
1991年6月

●事業内容●
大阪府一円をエリアとする業務用酒類販売業

●所在地●
大阪府松原市天美東9-16-18

 
取材・文/中村 神無  写真/滝沢 稔